第一期研究成果

平成27年度の研究活動
平成27年度(第1期)研究成果
平成27年、あいちの「人づくり」プロジェクトが誕生!

平成26 年は、愛知県の環境面における「人づくり」を推進する上で、大きなターニングポイントが2つありました。
①愛知県は、「県民みんなで未来へつなぐ『環境首都あいち』」を目標とした「第4次愛知県環境基本計画」を平成26年5月に策定。県民・事業者などのあらゆる主体の高い環境意識を背景に、省エネルギーや省資源といった環境への負荷を減らす身近なエコアクションの実践へとつなげる、持続可能な未来のあいちの担い手育成「人づくり」に重点的に取り組んでいくことを掲げました。
この「人づくり」については、基本計画に揚げる「安全・安心の確保」、「社会の低炭素化」、「自然との共生」及び「資源循環」の4つの分野における県の環境施策を総合的に推進するための基盤となる取組として位置づけています。

②平成26年11 月に愛知県で、「持続可能な開発のための教育(ESD)に関するユネスコ世界会議」が開催されました。この世界会議のテーマであるESD とは、「今の世代はもとより、将来の世代も含めたすべての命を想い、子どもたちが将来、安心して幸せに暮らせる『持続可能な社会』のために今何をしたらいいかを考え、行動する」ことであり、持続可能な社会の担い手づくりを意味します。この世界会議の成果として採択された「あいち・なごや宣言」では、
(1)ユースをキーとなるステークホルダーに巻き込み尊重すること
(2)ユースの課題解決能力等の能力育成を強化することが重要とされています。

これらのことを踏まえ、平成27年、愛知県は大学生を対象とした人づくりプログラム『かがやけ☆あいちサスティナ研究所』を立ち上げました。

パートナー企業からは、魅力的な研究課題が提示される!

本研究所に協力いただいたパートナー企業5社からは、各企業が実施している環境に関する取組について以下の課題が提示されました。

アイシン精機株式会社

「環境学習プログラム」をさらに効果的にするための方策を検討せよ

同社グループではNPOと協働で県内の小学校高学年を対象に「アイシン環境学習プログラム」を年間通じて実施しています。このプログラムをさらに効果的なものとするため、子どもへの学習効果を検証する評価方法の基盤づくりを実施するとともに、同プログラムを受講した子どもたちがその後もエコライフを継続的に実践できる方策を検討します。


ソニーイーエムシーエス株式会社

環境配慮企業としてのイメージアップ戦略を検討せよ

エレクトロニクス商品の設計、製造、カスタマーサービス等を行う同社が実施する「ソニーの森」における様々な環境活動。その環境活動を広くPRする手法を検討し、環境配慮企業としての消費者の認知を促すための方策を検討します。


東邦ガス株式会社

エネルギー事業者として、最適な環境活動を検討せよ

同社は天然ガスの普及拡大を通して、環境調和型社会の実現に貢献しています。また、ガスエネルギー館の運営やビオトープでの環境学習活動、エコ・クッキング活動などの環境活動を実施しています。今後、同社が総合エネルギー企業として実施していく環境活動の新たな方向性や具体策について検討します。


株式会社三井住友銀行

環境配慮企業を後押しする新たな金融サービスを検討せよ

同行は、独自の環境配慮評価基準に基づいてお客様の環境配慮状況を評価し、この結果に応じた条件設定により融資を行う「SMBC環境配慮評価融資」等の環境ビジネスを展開しています。企業の環境経営を後押しするような新たな金融サービスを検討します。


ユニーグループ・ホールディングス株式会社

自社ブランドの環境配慮商品の開発及びPR方法を検討せよ

自社の環境配慮型プライベートブランド「eco!on」について、フィールドワークやマーケティング等を通して、新商品の開発やPR方法について検討します。

様々なプログラムやディスカッションを通じ、研究員同志が切磋琢磨!

研究員は8月21日の開所式・知事表敬訪問を皮切りに、8月から11 月までの3か月間にわたり企業環境活動研究を行いました。研究では、パートナー企業の担当者やファシリテーターを交えてディスカッションを実施するなど活発な意見交換が行われました。
また、9日目の研究成果プレゼンテーション、10・11日目の修了式・成果発表会、そして出張成果発表会を通じ、研究所の取組を広く周知しました。

日程 プログラム 時期 場所
- オリエンテーション 8月6日(木) 名古屋市内
1日目 開所式・知事表敬訪問 8月21日(金) 愛知県庁
2~5日目 企業環境活動研究 8月下旬~9月下旬 県内(パートナー企業)
6~8日目 成果発表準備 10月 名古屋市内
9日目 研究成果プレゼンテーション 10月31日(土) 名古屋市内
10・11日目 修了式・成果発表会 11月14日(土)・15日(日) アスナル金山
- 出張成果発表会 12月 県内大学
1日目/緊張しながらも充実した「開所式・知事表敬訪問」

開所式では、県内13 大学から参加した研究員20 名はパートナー企業5社から研究課題についての説明を受けました。このほか、研究所顧問である飯尾歩氏(中日新聞論説員)による基調講演などが行われ、研究員たちは、各チームに分かれ、研究員をサポートするファシリテーターやパートナー企業と熱心にディスカッションを行いました。
また、開所式にあわせて、研究員は本研究所の所長である大村知事を表敬訪問しました。知事からは、「日本一の産業県である愛知だからこそ、環境面でもトップランナーでありたい。若者のアイディアでぜひ良い提案をしてほしい。」と激励を受け、研究員からは、各チームのリーダーが研究所での活動に対する抱負や意気込みを話しました。

(研究員の所属大学)
愛知教育大学、愛知県立大学、愛知淑徳大学、金城学院大学、大同大学、中京大学、中部大学、名古屋学院大学、名古屋学芸大学、名古屋工業大学、名古屋市立大学、南山大学、日本福祉大学
合計13 大学

開所式

知事表敬訪問

2~5日目/各パートナー企業の環境に関する取組を現場で調査・研究する「企業環境活動研究」
チーム 企業環境活動研究内容
チーム・AISIN GROUP 「アイシン環境学習プログラム」を実施している学校に赴き、担当の教諭から実施状況についてヒアリング
チーム・ソニーイーエムシーエス ソニー幸田サイトにある「ソニーの森」で、同社が取り組む環境活動を実際に体験
チーム・東邦ガス 地球温暖化とエネルギーをテーマにした施設「ガスエネルギー館」やビオトープの取組を現場で調査
チーム・三井住友銀行 銀行業務やこれまでの環境配慮評価融資の内容をヒアリングし、グループワークで新しい金融サービスのターゲットや何を評価するかについて検討
チーム・ユニー 環境配慮型プライベートブランド「eco!on」について、商品開発を行うバイヤーからのヒアリングや実際の売り場を見学し、PRの方向性を検討

このように、研究員は各パートナー企業が実施する取組を現場で調査・研究し、企業の担当者から直接話を聞くことで、各企業の環境活動に対する理念や、担当者の高い環境意識に大いに刺激を受けました。

チーム・AISIN GROUP

チーム・ソニーイーエムシーエス

チーム・東邦ガス

チーム・三井住友銀行

チーム・ユニー

9日目/真剣な提案の中に学生らしさが光る「研究成果プレゼンテーション」

企業環境活動研究の後、各チームで研究課題に対する提案内容を検討し、3日間の成果発表準備を経て、パートナー企業に対してその成果をプレゼンテーションを行いました。学生らしい自由な発想で自分達の提案をプレゼンすることで、パートナー企業からは高い評価を得ることができました。

チーム プレゼン内容
チーム・AISIN GROUP プログラムの効果をより正確に把握するため、記述の苦手な児童でも本音を答えられるよう、教員による児童への個別ヒアリングの実施を提案。児童が継続的にエコ活動を実践するためには、教員の環境意識の向上が必要であると分析し、教員の環境に関する知識と環境意識の醸成を図る教員研修を提案。
チーム・ソニーイーエムシーエス 新入社員を森の案内人として育成するプロジェクトや、学生が地域の人を巻き込んで実施する生き物マップづくりや、幸田町役場と連携した植樹活動等により、「ソニーの森」の環境活動を社員、学生、地域が連携して取り組むことを提案。
チーム・東邦ガス 同社の環境活動に参加したことのある人による「エコティなクラブ」と、大学生達による「エコティなサークル」という2つの団体を組織し、これらの団体が東邦ガスの環境活動に関する企画・運営・広報に積極的に参加することにより、東邦ガスの環境活動を県民に広く紹介し、多くの参加を促す企画を提案。
チーム・三井住友銀行 地域資源を活用した環境配慮型モノづくりを行っている県内の中小企業を対象に、製品のデザインやPR用動画を学生の斬新な発想で製作するサービスを提供する融資特典「あいちエコもの+(プラス)」を提案。
チーム・ユニー 店頭でのインタビュー調査などにより、消費者と従業員の「eco!on」の認知度が低いという課題を明らかにした上で、従業員による商品のキャッチコピーコンペ、学生による商品のパッケージデザインコンペ、商品PR動画の作成を提案。

研究成果プレゼンテーション

10・11日目/多くの人たちに研究所の成果を伝えた「修了式・成果発表会」

11 月14日(土)・15日(日)に開催した「Let'sエコアクションin AICHI~実らせよう!地球へ
の想い。~」において、研究員は所長である大村知事から修了証と記念品(名刺)を受領し、研究所の第1期生としての研究活動が称えられました。
また、同イベントのブースにおいて研究成果を発表するとともに、出張成果発表会として県内の大学で同世代の大学生に対して自分達の活動を広くPR しました。

修了式

ブースでの成果発表

今後への展望

研究所の第1期生からの提案内容の中で、研究員として継続的に企業等と連携して環境活動を実践したい、学生同士の結びつきを強めたいという要望が出されました。こうした要望を踏まえ、研究所の第2期では、本研究所がより地域に根付いたものとなるよう取り組んでいきます。

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